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インドのBizz Corporationが「ChillFill」ブランドで事業の多角化に弾みをつける トムラのソリューションで生産量と品質の向上を実現

品質面で高い評価を得ていた企業は、ベルト式光学選別機TOMRA 5BとOrbit スチームピーラーを導入し、さらなるビジネスの進展を図りました。

28 6月 2023

2018年に設立したインドのBizz Corporation社は、2005年にATOP Foodsとして創業し、インド初のポテトチップスとカボチャの製造業者として、食品安全マネジメントシステムのISO 2000:2005認証を取得しました。インド西部で長年成功を納め、現在はChillFillのブランド名でフライドポテトをはじめとしたジャガイモとカボチャの食品に特化し、今後輸出事業を展開する予定です。

高品質を維持しながら生産量を増やすという新たなニーズを受け、Bizz Corporationはトムラフードのスチームピーリングと選別ソリューションに投資しました。グジャラート州モルビ市にある4ヘクタールの敷地で、毎日約120トンのジャガイモを処理し、60トンのフライドポテトを生産しています。

需要が変化を促進

Bizz Corporationは、高品質が評価され、毎年生産ラインに求められる処理量が増加しています。また、近年発売を開始した「ChillFill」ブランドが人気で、フライドポテトなどの需要がアジア全域で高まっています。加えてヨーロッパでは作物が不足しており、モルビ工場では、わずか数年で需要が3倍に増え、今後数年間は需要が増え続けると見込んでいます。

Bizz CorporationのCEO、J Mパテル(J M Patel)氏は、「ChillFillの発売を機に、私たちは生産量ならびに商品ラインアップの増加、そして常に高い品質を保つという2つの目標を掲げました。そのためには、ポテトの皮むき用スチームピーラーと選別機をアップグレードする必要がありました。高性能、高効率、高均一性の機械が必要で、食品廃棄物を減らしたいという思いもありました。また、購入した機械が優れた技術サポートを受けられるという確信も必要でした」と述べました。

Bizz Corporationがインドでの存在感を増す一方で、等級分け、選別、皮むき技術のトップメーカーであるトムラフードもまた、インドでの存在感を増しています。9年前にインド市場に参入して以来、トムラはインド国内に150台以上を設置し、2019年にはベンガルールに4,000平方フィートの新しい顧客サービスセンターを開設しました。この施設にはテストセンターがあり、お客様は自社の生産環境でどのように製品が選別され、異物が特定されるかをシミュレーションすることができます。実際に体験することで、お客様は最高のソリューションと確信して導入することができます。

 

 

パテル氏は加えて、「トムラの評判の高さ、プロジェクトを立ち上げるための社内エンジニアリング能力、選別機、スチームピーラーの設計・製造における長い歴史は知っていました。また、トムラが最近、インドでのカスタマーサポートを強化するための投資を行っていることも安心材料になりました。そこで、ポテトチップスやフライドポテトをより多く生産するための課題や目標について、トムラとの話し合いが始まりました。その結果、Orbit スチームピーラーとベルト式光学選別機TOMRA 5Bという2つの重要なソリューションの導入を決定しました。どちらも、ChillFillブランドを立ち上げた2022年に当社の敷地内に設置され、24時間365日稼働しています」と述べています。

ベルト式光学選別機TOMRA 5Bで生産効率向上

TOMRA 5Bは、野菜、生鮮食品、ポテト加工業界の標準となる選別機です。正確なサイズ選別が必要なフライドポテトや、塊としてくっついたり、フライ後の生焼け製品で腐敗したりするチップスに最適です。

加工ライン上の対象物を色や形によって判別するこの最新ベルト式選別機は、異物を最大99%検出し、フライドポテトを最大360°方向から見ることができます。最新のセンサー技術は、革新的な360°検査、オフベルト上のトムラ独自の特殊レーザー、高度な形状アルゴリズム、人工知能を組み合わせています。その結果、異物を高い精度で除去し、高品質なターゲットと高い歩留まりを実現します。

 

Bizz CorporationがTOMRA 5Bを特に高く評価しているのは、個々の顧客の仕様に合わせた長さと欠陥に関する選別機能です。簡単にプログラムできる制御機能の一つである「長さ選別機能」によって、不必要に製品を廃棄することなく、フライドポテトを所定の等級に合わせることができます。また、「Sort-to-Spec」機能により、例えばAAAグレードとBグレードのフライドポテトのように、異なる品質にバッチを簡単に分類することができます。これらの機能により、食品廃棄物を減らし、歩留まりを向上させることができます。

 

また、スマートエジェクト機能により、フライドポテトの生産効率も向上します。クラスタリング解除アルゴリズムにより、良品率25%~100%(カットサイズ、不良品レベル、生産能力による)、不良品種類とクラスタ機能の判定をより正確に行うことで受け入れ品質を向上させ、特にクラスタ内の「サイズが短い」の誤検出を低減し、製品の廃棄を最小限に抑え、歩留りを向上させます。

TOMRA 5Bのヘルスチェック機能は、Bizz Corporationのラインオペレーターにも高く評価されています。これは、選別前に機械の清浄度を自動的にチェックし、洗浄が必要な面があればそれを特定することで、ダウンタイムの削減と機械性能の最適化を実現します。

パテル氏は、 「この選別機で、過去最高の結果を得ることができました。15~20%の投入不良率で、95%以上の効率性を実現しています。フライドポテトの不良率も非常に良好で、10×10のカットサイズでは8個に1個の割合です」と述べました。

Orbit スチームピーラーで製品ロスを削減

ジャガイモの皮むき機は、その効率に大きな差があります。機械的な皮むきでは30%、低技術のスチームピーラーでは20%もの食品ロスが発生することがあります。しかし、トムラが設計・製造した最高のスチームピーラーは、食品ロスをわずか6.5%に抑えることができます。

低価格で低技術なスチームピーラーでは不可能なニーズも、トムラのスチームピーラーは高い蒸気圧で短時間に剥くことで最高のパフォーマンスを発揮します。蒸気圧や排気システム、容器の形状などを徹底的に検証して開発され、2000年に発売されたOrbit スチームピーラーは、業界に大きな変化をもたらしました。現在、OrbitはトムラのエントリーモデルOdysseyと高性能なECOピーラーの中間に位置づけられ、ECOピーラーの高速蒸気供給・排気設計と、最適化された圧力容器設計を提供します。

 

 

パテル氏は、 「原材料の高騰により、加工効率は私たちの収益性に重要な役割を担っています。加工機械が少しでも改善されれば、投資効果が向上し、私たちはOrbit Steam Peelerでこれを実現しています。1時間あたり6,500kgの処理能力を持つOrbitは、皮むき時の食品ロスを7.5%以下にまで低減しました。私たちはこのことに非常に満足しています。私たちは、TOMRA 5BとOrbit スチームピーラーの両方で、トムラから受けた優れたトレーニングサポートにも感銘を受けました。そして今、私たちの機械は24時間365日稼働しており、その信頼性とトムラの技術サポートに非常に満足しています。トムラとの旅はこれまで素晴らしいものでしたが、これからもずっと続いていくことでしょう」と述べました。