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稲葉ピーナツ株式会社(岐阜県岐阜市)

「ベルト式光学選別機5B800」導入で、検品のばらつきがなくなり品質が一層安定

13 7月 2022

Inaba Peanut

稲葉ピーナツ株式会社は、創業100年を超えるピーナツ・ナッツ・豆菓子・ドライフルーツ等の菓子メーカーです。国内外から吟味した天然素材の原料を使い、「安全・安心とおいしさ」をモットーとして、原材料の仕入からお客様のお手元に至るまで、常に改善を心がけられています。とくに、アーモンドとカシューナッツの選別量は、非常に大きく、生産のボトルネックとなっていたため、選別品質の向上と選別量の増大のため、TOMRAの「ベルト式光学選別機5B800」1基を2021年9月に導入されています。その狙いと効果について代表取締役社長の小倉葉一様にお話を伺いました。

導入前の課題について教えてください。

私たち稲葉ピーナツは、お客様に安心して召し上がっていただくため、輸入した原料の選別には、とくに力を注いでいます。 ナッツ加工業者の多くは、輸入した原料を手選別で良品、不良品に選り分けています。 当社もアーモンドとカシューナッツ等の異物・不良品の選別について、熟練した優秀な人員を配置し、多くの手選別の検品人員を要しておりました。 しかしながら、目視での選別のため、検品人員による品質のばらつきが課題となっていました。 一方、この検品作業は若い世代には人気がなく、人手がなかなか集まりにくい状況で、高齢者による検品が主流となっていました。 近年は特に高齢化が進み、いよいよ検品の人員確保が大きな課題となっていました。

Inaba Peanut

導入の経緯について教えてください。

TOMRA様とは、2017年のFOOMA JAPANの展示ブースでお会いし、選別機でさまざまな導入実績があることを知り、疑問や心配事にも真摯に応えていただきました。 また、TOMRA様のご協力のもと、導入前に試験を繰り返すことで、より一層の品質安定と生産性の向上が図れることを確信しました。

導入後の変化は、ありましたか?

まず、目視選別による検品のばらつきがなくなり、品質が以前よりより一層安定しています。 また、現場から「TOMRA社の選別機は、タッチパネル形式で簡単にマシン設定できるので、とても使いやすい」と報告を受けています。 保守についても、TOMRA社のサービス技師によるリモートでの対応のおかげで導入から現在まで生産量の減少などの不具合は一度もありません。 稲葉ピーナツは、安全、安心でおいしく召し上がって頂ける商品のご提供社会的な使命としております。 その面でTOMRAの選別機はとても有効です。 さらに、食品廃棄を減らし、資源を有効に使うことは、SDGsの観点からも重要なことと考えております。その面でもTOMRAの選別機は、一役かってくれています。

稲葉ピーナツ㈱様に採用された選別機のスペック

TOMRA 5Bの選別機は、4K高解像度RGBIカメラ(注1)と独自の360度ビューカメラを搭載しており、製品表面上の異物や不良品を目視では不可能な360°の角度から検知&除去します。 また、TOMRA独自のレーザー端末を追加することで、プラスチックなどの人口的異物をほぼ98%+で検知・除去することができます。 稲葉ピーナツ㈱においても、アーモンドの殻付きの検知&除去にこのレーザー端末が高い有効性を示しています。 さらに、カシューナッツの選別では、良品、不良品、加工原料用の3方向に選別する機能のご依頼を実現。高いご満足を頂いております。 この3方向の選別(注2)機能は、TOMRAでも初めての事例(世界初の技術)となりました。 注1:フルハイビジョン(HD)の4倍の画素数 注2:「ベルト式光学選別機5B」

稲葉ピーナツ株式会社について

1918年(大正7年)に手焼き煎餅製造業で創業。創業以来、1世紀以上にわたって「ていねいな商品づくり」に取り組んでいる。1947年(昭和22年)からはピーナツ・ナッツの専門メーカーとして社業を発展させ、従業員数は約140人(パートタイマー社員を含む)。一般消費者向けとして、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等にむけ、ピーナツ・ナッツ類はもちろん、あられや小魚、ドライフルーツなどの商品を販売している。 1977年(昭和52年)に業界初の窒素充填包装(フレッシュパック)を開始、2000年(平成12年)には業界で初めて有機落花生のJAS(日本農林規格)認定を取得するなど、業務品質の向上に力を注いでいる。「創業の心を大切にしながら、安心・安全、おいしさを絶えず追求して、時代に合ったスタイルでお客様に喜んでいただける商品をお届けしたい」との思いが、今回のTOMRAの選別機導入に繋がった。